どこにいっても一度傘を手放したが最後、絶対に傘を忘れてくる。
会社の傘置き場、飲食店のテーブル、試着室、トイレ、電車。
しかも、傘が必要な状態になってから忘れてきたことに気づく始末。雨がやんでいたなら帰宅するまで思い出すことはない。
傘を忘れてきたことに気づいて、取りに行くことで生じる時間ロス。
取りに行けない所にあるなら、どこかで傘を入手するまでは濡れるしかない、その惨めさ。
何で自分はいつもこうなんだという自分への怒り。
それを毎度繰り返している。
おそらく病気だ。もしくは呪いだ。
忘れること無く傘を連れていける人は心底尊敬する。
こちらは手から離れたその瞬間に、傘の存在など頭から抜け落ちる。
なんなんだ、この脳ミソは。
ダチョウ程度の要領しかないのか。